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コラム

【THE・今夜も音楽三昧】#48「新年のキックオフ」

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皆様こんばんは。そして、新年あけましておめでとうございます。今週も「THE・今夜も音楽三昧」の時間がやってまいりました。よろしくお願いいたします。

さて、「一年の計は元旦にあり」とはよく言ったものですが、物事は動き出しというものが肝心であります。一年最初に何かがうまく行くと、その年そのものの運気がグッと上がるように感じられる…そういった経験はありませんか?

そこで今回のテーマは、「その年の1月に発売されて大ヒットを記録した楽曲」としたいと思います。それではどうぞ、最後までお付き合いくださいね。

あの混成グループではありません

突然ですが、「AAA」というプロジェクトをご存じでしょうか? …と言っても、Nissyが率いているあのグループとは別物です。

「Act Against AIDS」の略称で、当時認知度が高まりつつあった疾患「後天性免疫不全症候群(AIDS)」に対する偏見を排除し、正しい知識を広めようという目的で、日本の芸能事務所・アミューズが展開していたキャンペーンです。1993年に開始され、2020年に終了するまでの間、チャリティ楽曲やコンサートを毎年展開し続けました。本日最初にご紹介する楽曲は、その一環として1995年の1月に発売された楽曲です。

熱い鼓動で涙が止まらない 悲しい友の声は何を憂う?
ありのままの姿を見つめたい 夢や希望にすがる時代は過ぎた
「奇跡の地球」(1995年、作詞・歌唱:桑田佳祐&Mr.Children)

1995年の「奇跡の地球」。「地球」と書いて「ほし」と読みます。

音楽プロデューサーの小林武史が「AAA」の理念に共鳴し、自身がプロデュースに関与していたMr.Childrenを動員しようと試みたことがこの楽曲誕生のきっかけとなりました。それに際し小林はアミューズの言わずと知れた看板歌手・桑田佳祐にもオファーを出し、かくして「奇跡の地球」はこの2名によるコラボレーション楽曲となったのです。

歌詞の内容はわかりやすい社会風刺。「AAA」の関連楽曲ということでAIDSの啓発が狙いと思しき文面が躍る一方、戦争や平和にかかわる話も多数出てきます。Mr.Childrenはこの翌年に「マシンガンをぶっ放せ」という風刺色の強いシングルを出しているのですが、もしかしたらこの歌の影響を大きく受けているのかもしれませんね。

ともあれ、邦楽のスターコンビが手を組んだこの楽曲は大ヒットし、「AAA」の盛り上げとそれぞれのキャリアの双方を大きく盛り上げる楽曲となりました。

I’m listening to the radio All by myself 変わりゆく街は明日なき無情の世界
Surrounded by the stereo, No sound is felt 壊れゆく No, no, no, no, brother 奇跡の地球
「奇跡の地球」(1995年、作詞・歌唱:桑田佳祐&Mr.Children)

夜空にギラギラと輝く大都会の灯り。その眩い光の裏で起こっている様々な「暗い」出来事こそが、風刺の原動力であるともいえる

21世紀のハツモノ

続いてみていくのは、2001年1月8日付のオリコンチャートで1位を獲得した楽曲です。同チャートは2001年では2回目の集計ですが、前回集計は元日で事実上2000年大晦日までのデータで記録が算出されるため、この「1月8日付」を以て初めて新年の楽曲がチャートに登場することとなります。加えて2001年ということで、各アーティストの21世紀初シングルが多数チャートに並ぶという状況も生み出していました。そんな中で1位になったのはこちらの楽曲でした。

「愛しい」だなんて 言い慣れてないケド 今なら言えるよ 君のために
となりで笑っていてくれるのならば これ以上 他に何も要らないよ
「fragile」(2001年、作詞:持田香織、歌唱:Every Little Thing)

ELTの「fragile」。発売日は21世紀最初の日、即ち2001年1月1日でした。人気バラエティ番組「あいのり」のテーマソングとして作られたこともあり、恋愛がテーマの作品ですが、1・2番共に、サビの前で試練や辛いことを描写しつつ、サビではそれらを克服し、それでもなお伝えたい思いを紡ぐ、という構成になっているのが印象的です。MVがドラマ仕立てとなっており、次のシングル(「Graceful World」)のMVがその続編に見立てられているのも面白いポイント。

「Time goes by」 で「恋の終わり」を歌ったELTによって繰り出された「結ばれの歌」は、彼女たちにとっても「Time goes by」に次ぐ大ヒットとなり、21世紀の最高の滑り出しをきることができたのでした。

こんなにこんなに 君を好きになって 本当に本当に ウレシイから
たとえば この先くじけてしまっても にぎりしめたその手を もう離さない
出逢えたことから 全ては始まった 傷つけあう日もあるけれども
「いっしょにいたい」と そう思えることが まだ知らない明日へと つながってゆくよ
「fragile」(2001年、作詞:持田香織、歌唱:Every Little Thing)

タイアップ先の「あいのり」は、世界を飛び回る旅の中で同行者からパートナーを探し出すという、人生=旅路を体現した内容の番組だった

新時代に航海セヨ!!

本日最後に取り上げるのは、2019年1月に発売された楽曲です。あとちょっとで平成時代が終わる…というタイミング(ちなみに、令和の元号が発表されるのはもう少し後になってのこと)ですが、そんなこの時期にヒットしたのは、こちらの楽曲でした。

キミの夢はモンスター級で 胸の檻 ぶっ壊しては飛び込むよ『Go to Hell』と 書いた極楽園(PARADISE)
「Super Powers」(2019年、作詞:森雪之丞、歌唱:V6)

V6の「Super Powers」。アニメ「ONE PIECE」の主題歌として書き下ろされた楽曲なのですが、実はこの歌、2つの意味で記念碑的な存在でした。

まず、歌唱したV6はこれが記念すべき通算50枚目のシングルで、さらにタイアップ先の「ONE PIECE」はこの2019年が放送開始20周年というアニバーサリー・イヤーだったのです。そして、その記念すべき1年の第1弾としてこの歌が採用されたのでした。

楽曲は大サビ前のCメロを除いて終始アップテンポで、どこかファンタジーめいた言葉選びや、マイナー進行とメジャー進行を繰り返すことでアニメのテーマとなっている「海賊の航海」を表現せんとした意図が伺える構造に。そういった工夫が評価され、この楽曲は発売直後のオリコンチャートで1位を獲得すると、そのまま約半年間「ONE PIECE」の主題歌の座を守り続けたのでした。

不思議な興奮が仲間を繋ぐ 懸命に生きる事 冒険と呼ぼうか? Yes!We’ve got Super Powers!!
高の夢信じあう ライバルとの絆 失敗も妙に魅力的(チャーミング) Yes!We’ve got Super Powers!!
「Super Powers」(2019年、作詞:森雪之丞、歌唱:V6)

航空機が発達して空路の利便性が圧倒的になってもなお、船旅は人の心を掻き立てる。水平線を越える浪漫は止まらない

おわりに

ということで、今回は「1月に発売されたヒット曲」をテーマにお送りしました。最後までお付き合いいただいた皆様、誠にありがとうございます。

さて、間もなく新刊・76号が発刊となります。個人的にも思い入れの非常に深い号となっています。正式な挨拶は改めて発行後に(おそらく編集長より)あるかと思いますので、お楽しみに。

それでは、また来週もお会いしましょう~。

作者よりお知らせ

当コラムでは、内容向上などの参考とするため、読者アンケートを行っております。ぜひとも感想をおきかせいただければと思っておりますので、以下のURLより回答をよろしくお願いいたします。所要時間は1~2分程度です。

https://docs.google.com/forms/d/1oyWzQmlP1xmSZ_x4uGCZjOHnx29GuFG_OD3jAr0fzA0

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村尾 佳祐

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