
皆様こんにちは。今週も「THE・今夜は音楽三昧」の時間がやってまいりました。よろしくお願いいたします。
突然ですが、「音楽の長さ」って大体どれくらいなんでしょう?
日々新曲が登場している関係上断言はできないのですが、おおむねこの世の全ポップス楽曲の長さの平均は4分~5分の間に帰着するのではないか、と言われています。レコード盤の容量に合わせたのでは?という説もあるようです(参考URL:https://chouseisan.com/l/post-53079/)。
しかし、そんな中にも「例外」はあります。そこで今回は、「短い曲」(3分未満)に関するお話です。
1分28秒で大爆発!?
どか~んと景気よくやってみようよ 死にもの狂いの明るさで
どか~んと元気よくやってみようよ 空元気をフル回転して
「どか~ん」(1990年発売、作詞・歌唱:THE 真心ブラザーズ)
まずご紹介するのは「どか~ん」という曲。歌っているのは、2013年のドラマ「SUMMER NUDE ’13」のモチーフとなったことで有名な「サマーヌード」で(1995年)で有名な真心ブラザーズ(当時は「THE・真心ブラザーズ」名義)です。
元々は自動車のCMソングとして作成された楽曲で、その後には「ニュースステーション」(テレビ朝日系のニュース番組。「報道ステーション」の前身)の野球結果ハイライトのコーナーで採用されたりノリの良いサウンドから高校野球の応援に採用されたりと、何かと野球との縁が深い歌でもありますが、この「どか~ん」、総再生時間は僅か1分28秒しかないのです(!!)。しかもアウトロがしっかりついているため(イントロはいきなり歌唱パートから)、歌っている時間は僅か1分前後というから驚き。まあ、短いからこそ、この曲の疾走感やどこまでもポジティブな歌詞がより映えるんですけどね。
ちなみに、真心ブラザーズのメンバーである桜井秀俊氏曰く、この曲は「大天才(相方・YO-KINGのこと)が書いた、日本の国民的ソング」「自分の相棒が作った曲ながら、いまだこれを超えるポジティブソングを聴いたことはありません」 とコメントしています。やはりこの歌は「短いからこその名曲」だと言えるでしょう。

「檸檬」とか某ポケモンではないけれど、見ていると爆発しそうな気がしてくることがある
1分49秒で大バズり
僕らの世界はjuice 色とりどり選んだfruits かじって不確かな明日へdive
君の気まぐれなサイン 繋がる指先が
覚めない夢の中で
ずっと淡い期待をループ
「Loop」(2021年、作詞:森ぞの、歌唱:佐藤佑樹)
続いて紹介するのは「Loop」。歌唱しているのは音楽グループ「anewhite」のメンバーとして活動する佐藤佑樹氏です。
この曲は2021年の春にSNSで話題沸騰した楽曲。元々はYoutubeをはじめとする動画アプリで流れる短時間広告のために書き下ろされた楽曲でしたが、その広告を見たユーザーたちの間で「この曲は何だ!?」と大盛り上がりすることになったのです。確かに、ポップなんだけどどことなく切なさがあるサウンドに押韻を活かした歌詞がマッチしたサビは聴きごたえがあります。
ちなみに話題となった広告は今は動画サイトでは流れていないようですが、LINE MUSIC公式Twitterでは公開されているようです。気になる方は是非チェックしてみては?

「Loop金山」。この曲のどこか都会的なイメージともシナジーが感じられる
2分55秒で学生魂!!
青春時代と呼べる時代って、短いくせにその時代にいる間にはあまり実感がわかないんだな、と。そう思わせてくれるのがこの歌です。
卒業までの半年で答えを出すというけれど
二人が暮らした年月を何で測ればいいのだろう?
青春時代が夢なんて後からほのぼの思うもの
「青春時代」(1976年、作詞:阿久悠、歌唱:森田公一とトップ・ギャラン)
いわゆる「グループサウンズ」と呼ばれる音楽ジャンルの最終版を飾った名曲です。作詞は昭和の超大物・阿久悠氏が担当するなど監修スタッフも大物ばかり。重厚感のあるメロディに乗せて、過ぎ去った青春時代を憂いを交えて回想する歌詞で人気を博しました。
ちなみに、「トップ・ギャラン」とは帆船の一番上に張る巨大な帆のこと。人生の荒海において青春時代の思い出が輝いている。そんな人生がいいですよね。

つくづく感じられる。なんだかんだでもう2月、桜の季節もすぐそこだ
2分50秒で下町情緒
突然ですがクイズです。
【問題】世界で単行本数が200を超えている漫画は2つしかなく、いずれも日本の作品です。1つは「ゴルゴ13」ですが、あと1つは何?
ヒント:下駄で自転車を爆速で漕ぐ金儲けの天才が主人公のあの作品!!
答えは秋元治の「こちら葛飾区亀有公園前派出所」、いわゆる「こち亀」です。
アニメ版も放送されて人気を博しましたが、そのテーマ曲はJ-POPの名手たちが歌っていることが多く、あの「嵐」が手掛けた主題歌もあります。そんなテーマ曲群のなかでも特に人気なのがこの曲です。
中川に浮かぶ夕陽を目掛けて 小石を蹴ったら靴まで飛んで
ジョギングしていた大工の棟梁(カシラ)に「ガキのまんまだ」と笑われたのさ
「葛飾ラプソディ」(1997年、作詞:森雪之丞、歌唱:堂島孝平)
中川・中央広場・権八池・柴又帝釈天などなど、ローカルなスポットの名前が盛り込まれながら、ほのぼのとした雰囲気で展開される歌詞。そして最後に、「刺さる」フレーズが待っています。
明日もこうして終わるんだね 葛飾・柴又 幸せだって
なくして気が付いた バカな俺だから
どこかに元気を落っことしても 葛飾・亀有 アクビを一つ
変わらない街並みが妙に優しいよ
「葛飾ラプソディ」(1997年、作詞:森雪之丞、歌唱:堂島孝平)
これ、先ほど紹介した「青春時代」についてもいえることですが、痛いところをついてますよね。忘れずにいたいものです。

表情を見せる時間帯である。当然、シャッターチャンスも爆増する
おわりに
ということで、今日は短い曲をテーマにお送りしました。いずれ「長い曲」についても記事を書きたいな―と考えていますので、お楽しみに。
そろそろ鬼神のごとき量の期末課題・レポートとの対決も最終盤でしょうか?皆様、頑張ってください。筆者もあと1つ残ってるので頑張ります。
それでは、また来週お会いしましょう~。
作者よりお知らせ
当コラムでは、内容向上などの参考とするため、読者アンケートを行っております。ぜひとも感想をおきかせいただければと思っておりますので、以下のURLより回答をよろしくお願いいたします。所要時間は1~2分程度です。
https://docs.google.com/forms/d/1oyWzQmlP1xmSZ_x4uGCZjOHnx29GuFG_OD3jAr0fzA0
このコラムで紹介した楽曲のプレイリストを用意しました。LINE MUSICで聴くことができます。以下のURLからアクセスしてください。次回以降の紹介曲についても順次公開していきますのでよろしくお願いします。
https://music.line.me/webapp/playlist/upi7nLrdtfvhxjzl_GXu9zYQaUd_BLXPXHlL?myAlbumIf=true